2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

フィッシュストーリー / 伊坂幸太郎

「これ、いい曲なのに、誰にも届かないのかよ、嘘だろ。岡崎さん、誰に届くんだよ。俺たち全部やったよ。やりたいことやって、楽しかったけど、ここまでだった。届けよ、誰かに」

つむじ風食堂の夜 / 吉田篤弘

「もし、電車に乗り遅れて、ひとり駅に取り残されたとしても、まぁ、あわてるなと。黙って待っていれば、次の電車の一番乗りになれるからって」

フィッシュストーリー / 伊坂幸太郎

「だいたいさ、正義なんて主観だからさ。そんなのを振りかざすのは、恐ろしいよ」(P.148 / フィッシュストーリー)

フィッシュストーリー / 伊坂幸太郎

『僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない』(P.146 / フィッシュストーリー)

つむじ風食堂の夜 / 吉田篤弘

何やら尋常ではない事が起きたのではないかと思うのだろう。大人が全速で走るのは、何か怖いことが起きたときなのだ。でなければ、走っているその人が怖い。(P.80 / 星と唐辛子)

つむじ風食堂の夜 / 吉田篤弘

「どこまで行くのか」 そう問いかけてから、もうずいぶん遠くまできているというのに、自分には何ひとつ答えが用意されていない。「十一段、十二段」。ううむ、まだ三階か。ぎしりと階段が音をたてる。増えるのは体重と年齢と人知れない白髪の数ばかり。なぜ…

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

ああ、やはりこの国は平和でいい。平和ボケ万歳だ、望むところだ、と突然、発作のように里佳は胸をつまらせた。平和はかくも美しい。ボケでもなんでもすばらしい。どうかこの美しさが、すばらしさが永久に続きますように。彼らがその下に敷いたビニールシー…

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

「君への愛情は決して変わらない。愛情の種類は変わっていくかもしれないけど、そんなことで僕たちは悲しむべきじゃないんだ」(P.312 / 風に舞いあがるビニールシート)

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

人生には得も損も落ちていない不毛な荒野をひた歩くしかないときもある。たったひとりで。行方すらわからずに。(P.300 / 風に舞いあがるビニールシート)

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

職場の男女関係が発覚した際に割を食うのは、つねに女の側だ。しかし、それが結婚というタイトルを伴ったとき、女は晴れやかな勝者となる。(P.285 / 風に舞いあがるビニールシート)

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

男女の関係がもつれたときに割を食うのは決まって女のほうなのだ。女が強くなったの、今の時代は女のほうが元気だのと言っても、恋愛によって社会性を奪われるほどに自分を失ってしまうのは今も女の側で、同性ながらほれぼれするほどの良い女がちんけな男に…

風に舞いあがるビニールシート / 森絵都

愛しぬくこともできなかったのにと、ともすれば涙におぼれそうになる自分を自分の心がとがめるのだ。 愛されぬくこともできなかったのにと、エドの顔を声を肌を今も求める自分を自分が嗤うのだ。 なのに、愛しぬくことも愛されぬくこともできなかった日々ば…